売るために絶対に必要なこととは?

マーケティング講座

最近、強く見られる傾向

以前、書いた著書『顧客の「本音」がわかる9つの質問』のおかげかはわからないのだけど、最近、顧客に対するリサーチや分析の依頼を受けることが少なくない。

 

Amazon.co.jp: 顧客の「本音」がわかる9つの質問 電子書籍: 橋本哲児: Kindleストア
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たとえ、商品開発のコンサルティングを対応させていただく場合でも、です。

商品開発は新商品の開発だけではなく、既存の商品の開発の場合もありますが。その場合でも「顧客に対するリサーチ」もお願いしたいなどと依頼を受けます。

そこで最近特に見られる傾向があるので、今回シェアしたいと思います。

あなたに質問したい大切なこと

まずあなたに質問したい大切なことがあります。

 

マーケティングの基本とは何でしょうか?

 

マーケティングの基本。この質問をすると、10人中1人は「ベネフィット(顧客の利益)を伝えること」などと答える人がいます。

「価値を伝える」など表現はさまざまですが、ベネフィットに関することが答えとしてはあるわけです。

たしかに「ベネフィットを伝える」のも基本的なことですが。今回話したいことは、そうした「ベネフィット(顧客の利益)」以前にさらに基本的なことです。

基本的すぎて、あなたが「そんなことかよ」と思ってしまうことかもしれないです。ただ、それがとても重要なのです。

マーケティングの基本とは

ご紹介したい、その基本的なことというのは……

 

わかりやすさ

 

「わかりやすさ」です。「わかりやすさ」というのはマーケティングの知識というより、日常的に言われていることでもあり。あまりに基本的なことですが、その基本的なことが顧客が買うか買わないかを決める重要な要素になっていて。

とても大切なことなのです。

顧客に対する調査結果

さまざまなクライアント企業の顧客に対して「なぜ、その製品(もしくはサービス)を購入したのか」とその購入理由を調査していくと、かなりの頻度で次の声が見られます。

 

「読みやすかった」

「わかりやすかった」

 

1つに集約すると「わかりやすい」ということなのですが。具体的にいうと、その商品もしくはサービスについてのサイト、パンフレット、資料などが「読みやすかった、わかりやすかった」ことが買った理由だということです。

「わかりやすさ」は当然のものではない

ただ「わかりやすさ」という答えを今読んでいるあなたにとって。

先程も少し触れたように、「わかりやすさ」って当然のことじゃないの?と考えるかもしれない。知識や情報として高度ではないし。今さら、そんなこと言われてもと思うかもしれないです。

でも情報が氾濫する現在の状況では、以前とは比べものにならないほど「わかりやすさ」が求められている。特にスマホを利用しているケースではサイトが少しわかりづらいだけで1秒や2秒、ほんのわずかな瞬間で他のサイトなどに移られてしまう。

僕は消費者がスマホをどのように利用するか、という調査にも立ちあったことが幾度かあったのですが、本当に驚くほどのスピードで次から次へと移るような人もいる。そんな状況で「わかりづらい」ものがあると、躊躇なく他に行くわけです。

だからかもしれませんが。調査を実施すると、商品によっては60%以上が「わかりやすさ」の類が購入理由というケースもあるくらいです(業界や競合がわかりづらいものの場合、特にです)。

「わかりやすさ」は価値ではない

実は「わかりやすさ」については注意すべきことがあります。

結論からいうと、「わかりやすさ」というのは本来は価値ではないのです。製品やサービスの価値は別にあるわけです。

その点を具体的に説明すると。

たとえば、顧客が「わかりやすさ」を重視しているのであれば、売り手が「わかりやすさ」の面を対応すれば、売れるようになる。そう思うかもしれない。でも実際には「わかりやすさ」だけでは顧客は買わないのです。

「わかりやすさ」は製品やサービスの価値ではないし、顧客に「買いたい」と思わせるような動機づけ要因でもないのです。

もともと価値がない、売れない製品やサービスであれば。あなたがどれだけ「わかりやすさ」の面を完全にしても顧客は買わないわけです。

「わかりやすさ」が欠けると売れない

製品やサービスの価値がある一定のレベルに達している状態。その状態で販売する時に重要になってくるのが「わかりやすさ」です。

製品やサービスがもつ価値、もっというと魅力(ベネフィットなど)をわかりやすくすることによって、顧客に十分に伝わるようになるわけです。

逆にいえば、本来売れるべき価値(魅力)ある製品やサービスであっても「わかりやすさ」がなければ、顧客に伝わらない。その意味で「わかりやすさ」はブレーキともいえます。実際、調査などでは、サイトや資料などが「読みづらくて読むのをやめた」という声が頻繁にあるくらいです。

この「わかりやすさ」というのは具体的にいうと、次の2つに気をつけることです。

 

  • 読みやすさ
  • わかりやすさ

 

逆にいえば、あなたの製品やサービスをどれだけ魅力的なものにしたとしても、それ以前の

 

  • 読みやすさ
  • わかりやすさ

 

それらがなければ、かけた時間や労力などすべてがムダになってしまう。読まれなければ、価値は伝わらないし。わからなければ、価値が理解されないからです。

「読みやすさ」と「わかりやすさ」。ぜひ、その2つの精度を高めてください。

あなたへの2つの質問

最後にあなたに2つの質問をしたい。ぜひ、この2つの質問にスムースに答えられるか、確認してほしい。

 

あなたの商品(の説明)は読みやすいものだろうか

あなたの商品はわかりやすいだろうか

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